9つのセキュリティ脆弱性を修正する6つのウィンドウズ
セキュリティ更新プログラム
2012年2月14日
コーリー・ナクライナー
.NET Framework
/ カーネルモード・ドライバ / Indeo
コーデック、その他
危険度:高
概要:
- 対象:
現バージョンのウィンドウズと搭載されているコンポーネント。
.NET Framework と SilverLight にも影響あり
- 悪用方法:
有害なウェブサイトにユーザを誘導したり、有害なメディアやファイルを開くように促すなど様々な攻撃方法がある
- 影響:
結果は様々だが、最悪の場合は攻撃者がユーザのウィンドウズを完全に操作できるようになる
- 対策:
状況に適したマイクロソフトのセキュリティ更新プログラムを至急インストールするか、
ウィンドウズの自動アップデート機能に任せることをすすめる
詳細:
今日、マイクロソフトはウィンドウズとそれに搭載されているコンポーネントに影響を与えている
9 つの脆弱性について、6 件のセキュリティアドバイザリをリリースした。アドバイザリの中には、.NET
FrameworkやSilverlightで発見された欠陥について説明しているものもある。この2つはオプション機能だが、
ウィンドウズ開発に使う人気のフレームワークだ。
各脆弱性の対象となるウィンドウズ・バージョンとその影響は異なるが、リモート攻撃者はその中でも悪質な欠陥を利用してユーザ
のウィンドウズ
PC を完全にコントロールできるようになる。
危険性の高い問題から順番にまとめた概要は以下のとおり:
カーネルは、あらゆるコンピュータにおいてオペレーティングシステムのコア構成要素である。ウィンドウズには、OSのデバイス
インタラクションをカーネル レベルで処理するカーネルモード・デバイス・ドライバ(win32k.sys)も搭載されている。しかし、
カーネルモード・ドライバは2つの脆弱性の影響を受けており、中でも悪質なのは、カーネルモード・ドライバがWindows
GDIからパスされたインプット
処理で入力確認できない点が原因となっているコード実行の欠陥だ。有害なウェブサイトにユーザを誘導したり、特別に細工したメール
を開かせたり、悪質なプログラムを実行させるように促すなどして、攻撃者はこの欠陥を悪用してユーザの
Windows コンピュータを完全に操作できるようになる。これは実に深刻な欠陥であるため、できる限り早急に
更新プログラムをインストールすることをすすめる。
マイクロソフトの評価:
深刻
Msvcrt.dll は
ダイナミック
リンク ライブラリ (DLL)で、ウィンドウズのシステムレベルのコンポーネントが定期的なタスクを行う場合に
よく使う機能だ。しかし、これは未特定の
バッファオーバーフローの影響を受けており、細工したメディアファイルをユーザが開くように誘導すると(メールやウェブを使用)
、攻撃者は欠陥を悪用してそのユーザの特権を使い、ユーザのコンピュータでコードを実行できるようになる。また、
ユーザがローカル管理者である場合、攻撃者はユーザのPCを完全に操作できるようにもなる。
マイクロソフトの評価:
深刻
.
NET Frameworkは新しいウィンドウズやウェブアプリケーションの作成に開発者が使う
ソフトウェア・フレームワークだが、
.NET Framework と
SilverLight
は2つのコード実行脆弱性の影響を受けている。2つの欠陥の技術面は異なるが、その作用範囲と影響力は同じだ。.NET
Frameworkをインストールした細工済みのウェブサイトにユーザを誘導することに成功すると、攻撃者はこの欠陥を悪用して
ユーザの特権を利用しながら、そのコンピュータでコードを実行できるようになる。また、ユーザがローカル管理者の特権を持っていた
場合、攻撃者はそれを利用してユーザのコンピュータを完全に操作できるようにもなる。この欠陥は
.NET FrameworkやSilverlightエレメントを使うウェブサイトにも影響しているほか、社内で開発し実際に使用している多くのカスタム
.NETベースプログラムにも影響している。つまり、
サーバやクライアントに.NET
framework をインストールしている場合は、更新プログラムを取り入れることをすすめる。
マイクロソフトの評価:
深刻
- MS12-009:
Ancillary Function ドライバのEoP
脆弱性(2)
マイクロソフトによると、Ancillary
Functionドライバ (AFD)はウィンドウズのコンポーネントで、Winsock
TCP/IP コミュニケーションを管理するために役立つという。しかし、それは2つのローカル
特権昇格
(EoP)の問題の影響を受けており、特別に細工したアプリケーションを実行することで、
攻撃者は実際の自分のユーザ特権にかかわらず、欠陥を利用して完全なシステム特権でコードを実行することができる。
しかし、攻撃者がそのプログラムを実行できるようにするには、まず有効なクレデンシャルでユーザのウィンドウズへのローカル
アクセス権を必要とするため、このリスクは大幅に低下する。
マイクロソフトの評価:
重要
- MS12-012:
カラーコントロールパネルの動作が不安定なライブラリローディングの脆弱性
Windows 7 には
カラーコントロールパネルなど、様々な「
デスクトップ・エクスペリエンス」機能が搭載されている。Windows
Server 2008やServer 2008 R2は、こうしたデスクトップ・エクスペリエンス機能を既定的にインストールしていないが、オプションと
しては提供している。しかし残念ながら、Server
2008 バージョンのカラーコントロールパネルは、過去のマイクロソフト
アラートで何度も説明してきた
ダイナミック
リンク ライブラリ(DLL)のローディングクラス問題の影響を受けている。ひとことでいえば、この種類の欠陥は細工済みのDLLフ
ァイルと同じ場所にある罠を仕掛けたファイルを攻撃者がユーザに開かせることに関与している。罠が仕掛けられているファイルをユ
ーザが開くと、攻撃者はユーザの特権を利用して、その有害な
DLL ファイルでコードを実行できるようになる。ユーザがローカル管理者の特権を持っている場合は、攻撃者がこの種の問題を悪用
してユーザのコンピュータを完全に操作できるようになる。今回の場合はカラーコントロールパネル、特に
.ICM や .ICC ファイルに関連したファイルの種類により、脆弱性は誘発されるようになっている。この欠陥の影響を受けているのは、
Windows
Server 2008 と Server 2008 R2 のユーザで、オプション機能のカラーコントロールパネルをインストールしている場合に限られている。
マイクロソフトの評価:
重要
- MS12-014:
Windows XP のIndeo コーデックの動作が不安定なライブラリローディングの脆弱性
Indeo
コーデックはレガシー
ビデオコーデックで、特に圧縮されフォーマットされたビデオをウィンドウズが再生するために使う機能だ。Windows
XPに搭載されているIndeo コーデックは、先述の問題とほぼ同じである動作が不安定なライブラリローディング問題の影響を受けている。
その2つが唯一異なるところは、攻撃者は有害なDLLと同じ場所にある
.AVIファイルをユーザがダウンロードするように誘導しなければならない点だ。ただし、この欠陥の影響を受けているのはWindows
XP のみである。
マイクロソフトの評価:
重要
解決方法:
マイクロソフトは、こうした問題をすべて修正できるウィンドウズ対象の更新プログラムをリリースしているので、状況に適したウィン
ドウズのプログラムを至急ダウンロードしテストしてからネットワーク全体に取り入れることをすすめる。また、ウィンドウズの自動ア
ップデート機能に任せて必要な更新プログラムをインストールする方法もある。
下記のURLからそれぞれのアドバイザリにある「影響を受けているソフトウェアと受けていないソフトウェア」の欄に直接いくことができ
る。また、各種セキュリティ更新プログラムのダウンロード先も、ここで確認できる。
解決策:
ウォッチガードユーザ専用
攻撃者達は、様々な悪用方法を使ってこうした欠陥を悪用するが、適切に設定してあるファイアウォールであれば、こうした問題のいく
つかのリスクを緩和させることができる。また、WatchGuard
のプロキシポリシーは、この欠陥を悪用するために必要なタイプのコンテンツのいくつかをネットワークから阻止できるように設定でき
るものもある。とはいっても、WatchGuard
のアプライアンスでローカル攻撃を阻止することはできないので、マイクロソフトのセキュリティ更新プログラムをインストールし、
こうした欠陥から自分のネットワークを完全に守ることをすすめる。
ステータス:
マイクロソフトは脆弱性を修正するセキュリティ更新プログラムをリリースしている。
参考資料:
この記事は
コーリー・ナクライナー
CISSP が調査し執筆したものです。(ツイッター:(
@SecAdept)
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