MSP リーダーからのウォッチガードの評価:チャネルに向けた 4 つの戦略ポイント
CRN MSP 500 は、MSP がセキュリティオペレーターへと進化しつつあり、収益性の確保のために自動化やプラットフォームを利用していること、そして AI が次世代サービスを牽引していることを示しています。
2026 年 3 月 19 日、Bill Munroe 著
Elite 150、Pioneer 250、Security 100 などで構成される CRN MSP 500 エコシステムは、MSP が自社ビジネスの進化をどのように捉えているかを明確に映し出しています。各プロファイルやインタビューにおける MSP リーダーの回答を読み解くと、次の 4 つの一貫したテーマが浮かび上がります。
- MSP はセキュリティオペレーターへと進化している
- MSP の収益性は自動化とプラットフォームの効率性に依存している
- AI が MSP サービスの新たな潮流になっている
- MSP が競争に打ち勝つには標準化と運用効率の向上が必要
これらのすべてのテーマは、マネージドサービス業界が IT サポートを中心としたモデルから、セキュリティを重視したデジタル環境の運用を大規模に提供するモデルへと根本的に移行していることを示しています。
注記:本ブログでは、主に SMB 市場にフォーカスした Pioneer 250 および Security 100 のプロバイダーを中心に取り上げています。一方で、Elite 150 や一部の Security 100 に含まれる MSSP は、より大規模な企業を主要な対象としています。
1. MSP はセキュリティオペレーターへと進化している
CRN MSP エコシステム全体を通じて一貫して最も多く見られるメッセージは、サイバーセキュリティがもはや付加的なサービスではないということです。むしろ、MSP はセキュリティ監視、検知、対応を、顧客に提供する中核機能として位置づけています。
サイバー脅威の増加、規制強化、SMB 企業における社内セキュリティチームの不足が、顧客にとって MSP を重要なセキュリティオペレーターとなっている要因です。複数の MSP リーダーは、サイバーセキュリティを一度限りのテクノロジー導入ではなく、継続的な運用サービスとして捉えていると述べています。
Abacus Group 社の CEO である Anthony D’Ambrosi 氏は、セキュリティを一度限りではなく、継続的に責任を負うべきプロジェクトとして捉えており、
「セキュリティは導入して終わりではなく、MSP が顧客とともに歩むべき継続的な取り組み」
と述べています。
AvTek Solutions 社の CEO である Wayne Hunter 氏は、サイバー脅威の増加と規制要件の厳格化が、マネージドセキュリティサービスへの需要を直接押し上げていることを強調し、
「コンプライアンスとサイバーセキュリティ要件の高まりが、需要を作り出している」
と述べています。
Pileus Technologies 社の CTO である John Douglas 氏は、社内にセキュリティチームを持たない顧客を保護する上での MSP の役割の重要性を強調しており、
「MSP のテクノロジーを活用することで、顧客を守ることはできる」
と述べています。
これらのすべてのコメントは、MSP エコシステム全体で起きているより大きな変化を示しています。MSP は従来の IT サポートの役割を超え、顧客環境を 24 時間体制で監視および保護する責任を担う、マネージドセキュリティサービスプロバイダー(MSSP)へと進化しています。
MSP 向けにビジネスを展開するベンダーにとって重要なのは、製品を単に販売することではなく、MSP がセキュリティサービスを効率的に提供できるよう支援することです。
2. MSP の収益性は自動化とプラットフォームの効率性に依存している
MSP リーダーのコメントから浮かび上がる 2 つ目の大きなテーマは、運用効率です。MSP がセキュリティサービスと顧客基盤を拡大するときには、限られた技術スタッフでこれらのサービスを提供しなければなります。
この場合、自動化とプラットフォーム統合という要件が不可欠になります。多くの MSP リーダーは、収益性を維持しながらビジネスを拡張するためには、自動化が不可欠であると強調しています。
Millennium Group Computing 社の社長である John M. King 氏は、
「AI によって、ワークフローの合理化と反復タスクの自動化が可能になる」
と述べ、自動化が組織の効率化に寄与する方法について説明しています。
Re-Quest IT 社の CEO である Ron Zapar 氏は、自動化がサービスの経済性に直接影響を与える点を強調しており、
「自動化により、コストを上げることなくサービス価値を高めることができた」
と述べています。
Success Computer Consulting 社の CEO である Tim Morris 氏は、マネージドサービスビジネスを拡張するために必要な運用の基本方針について、
「当社は、システム内を流れる業務フローに注目している」
と述べています。
これらのコメントは、人員を大幅に増やすことなく、数百の顧客に対してセキュリティおよび IT サービスを提供するという、MSP にとって重要な運用課題を示しています。
その結果、MSP は手動管理を必要とするポイントソリューションよりも、自動化された運用を実現できる統合型プラットフォームを提供するベンダーをさらに重視するようになっています。
MSP の支援において成功するベンダーは、次のような形で運用の複雑さを軽減できる企業です。
- 集中管理
- 調査と修正の自動化
- アラート数の削減
- マルチテナント対応のクラウドプラットフォーム
つまり、MSP は拡張性のあるサービスビジネスを運営できるよう支援するテクノロジーパートナーを求めています。
3. AI は MSP サービスの次の重要な領域
CRN MSP 500 エコシステム全体で見られた 3 つ目の大きなテーマは、AI がマネージドサービスプロバイダーにとって、機会であると同時に課題として急速に台頭していることです。
多くの MSP リーダーは、顧客が AI テクノロジーの活用に取り組んでいる一方で、効果的に導入するための専門知識が不足している点を指摘しています。これにより、MSP にとっては AI に関するコンサルティング、導入支援、運用サービスを提供する新たなビジネス機会が生まれています。しかし同時に、AI に対する顧客の期待は現実とかけ離れている場合が多いことも指摘されています。
Alykas Technologies 社の CEO である Faisal Bhutto 氏は、期待と現実の乖離について、
「多くの顧客は、AI を魔法のように簡単で安価、かつ自分で簡単に使えることを期待している」
と述べています。
Blue Mantis 社の CEO である Josh Dinneen 氏は、顧客の関心がお試しから成果重視の段階へと移行していることを指摘しており、
「顧客は AI の試験導入から、測定可能なビジネス成果の実現へと移行している」
と述べています。
拡大について、「MSP はマネージドインテリジェンスプロバイダーへと進化していく」と述べています。
これらのコメントは、MSP 業界が新たな段階に入ったことを明らかに示しています。AI はもはや単なる流行のテクノロジーではなく、サービスイノベーションを牽引する中核的な原動力となりつつあります。
MSP は、顧客が AI を適切かつ安全に導入できるよう支援し、AI を活用したインフラの運用や、AI ワークロードを含む環境の保護を担うアドバイザーとしての役割が強く求められるようになっています。サイバーセキュリティベンダーにとって、この変化は特に重要です。なぜなら、AI の導入拡大によって、次のような影響が生じるためです。
- データ量の増加
- セキュリティテレメトリの増加
- 攻撃対象領域の拡大
その結果、MSP は、AI を活用して検出の自動化、アラートノイズの削減、インシデント対応の迅速化を実現できるセキュリティプラットフォームを求めるようになっています。
4. MSP が競争に打ち勝つには標準化と運用効率の向上が必要
SMB 市場にフォーカスした MSP に共通して見られる一貫したテーマは、限られた技術スタッフで小規模な多数の顧客にサービスを提供する必要性です。これらの MSP は、運用の基本方針、自動化、標準化されたサービスパッケージを重視しています。
Success Computer Consulting 社の CEO である Tim Morris 氏は、このような運用におけるマインドセットについて、
「システム内を流れる業務フローに注目することが重要」
と説明しています。
Re-Quest IT 社の CEO である Ron Zapar 氏は、自動化がサービスの経済性に直接影響を与えることを説明しており、
「自動化により、コストを上げることなくサービス価値を高めることができた」
と述べています。
Mantra Computing 社の CEO である Matt Petronzio 氏は、価格モデルを標準化することで、運用の簡素化とコスト管理に貢献できることを説明しており、
「ユーザー単位の予測可能な価格設定により、請求が簡素化され、顧客維持率も向上した」
と述べています。
これらのリーダーが挙げたテーマの意味
Pioneer 250 に属する MSP にとって競争優位性を実現する要因は、高度なコンサルティングや専門的なエンジニアリングではなく、一貫性があり信頼性の高いサービスを拡張して提供できる能力です。これらの MSP は、次のような能力や機能を提供しているベンダーを選好しています。
- シンプルな管理プラットフォーム
- マルチテナント管理
- 運用の自動化
- 予測可能なサービス提供
MSP の成功は、数百の SMB 顧客を同時にサポートしながら、運用の複雑さをいかに削減できるかにかかっています。
全体像
CRN エコシステム全体における MSP リーダーの見解を総合すると、マネージドサービス業界で進行している明確な変化が見えてきます。
MSP は、従来の IT サポートを提供するプロバイダーから、セキュリティ、自動化、デジタルインフラ管理までを担うテクノロジーオペレーターへと進化しています。
この変化は、従来の MSP モデルから新しい運用モデルへの移行と言えるでしょう。
| 従来の MSP モデル | 新たな MSP モデル |
| IT サポートサービス | セキュリティオペレーション |
| 手動によるサービス提供 | AI 主導の自動化 |
| プロジェクトベースの収益 | 継続的なマネージドサービス |
| 分断されたツール | 統合されたテクノロジープラットフォーム |
この新たな環境で成功するベンダーの条件は、MSP が自動化され、拡張性と収益性に優れたセキュリティサービスを顧客に提供できるよう支援できることです。
チャネルパートナーである MSP を支援するベンダーにとってのビジネス機会は、MSP が単にテクノロジーを販売するだけでなく、セキュリティやデジタルインフラをサービスとして運用できるようにすることにあります。