2025/11/17

エンドポイントセキュリティにおける効率性:アラートの中から本当に対応すべきインシデントを見極める

2025 年 11 月 17 日 Iratxe Vazquez 著

あらゆるセキュリティオペレーションにおいて、最も不足しているリソースは「時間」と「明確さ」です。アナリストが脅威対応に失敗するのはアラートが足りないからではありません。全体像の把握に役立たない断片的な情報を、無理に結び付けなければならない状況に置かれるからです。可視性が分断された環境では、どのアラートも緊急に見え、優先順位の判断が曖昧になってしまいます。

この状況を大きく変えるのが、エンドポイントセキュリティにおける「効率性」という考え方です。エンドポイントセキュリティの効率性とは、最小限の運用負荷で保護能力を最大化し、不要なノイズを取り除いて、アラートの中から本当に対応すべきインシデントを見極める力を指します。この考え方は、チームの視点と行動を変え、混乱を明確なコンテキストへと置き換えます。

効率性を高めるうえで「相関」が最も重要な要素であると考えています。1 つのアラートは、静止画の1コマにすぎません。一方でインシデントは、フィルム全体の流れを示すストーリーです。Advanced EPDR は、関連するシグナルを結び付け、攻撃経路全体を再構築することで、アナリストが、何が起きたか、どこから始まったか、どのエンティティが影響を受けているか、どこまで拡散したかを把握できるようにします。その結果、点在していた断片はバラバラのままではなく、ひとつの首尾一貫したストーリーとして提示されます。

相関とは単なるグループ化ではありません。複数の振る舞いを組み合わせたときに浮かび上がる意図を見極めるためのプロセスです。Advanced EPDR は、振る舞いのコンテキストや MITRE ATT&CK のマッピング、エンティティ間の関連性を付与することで、シグナルを継続的に強化します。新たなデータが取り込まれるたびに、インシデントのタイムライン、重大度、信頼度はリアルタイムで動的に更新されます。アナリストは、複数のコンソールを切り替えたり、イベントを手作業で突き合わせたりする必要がなくなります。インシデント関連情報の組み立てではなく、対応そのものに専念できるようになります。

効率性を高めるうえでは、量よりも質が重要です。コンテキストのない 50 件のアラートを右往左往しながら追うよりも、ひとつのよく構成されたインシデントを調査するほうが、より速く、正確に対応できます。これにより、脅威の封じ込めまでの時間を短縮し、アナリストの負荷を軽減するとともに、保護レベルを損なうことなく運用コストを削減できます。

MSP にとっては、これらの利点はさらに大きくなります。さまざまな環境で複数の顧客を管理する場合、アラートがひとつ増えるだけで作業負荷は飛躍的に増大します。しかし、検出された複数の脅威を、対応すべきひとつのインシデントに統合できるソリューションがあれば、拡張性と収益性は直接向上します。

これこそがエンドポイントの効率性であり、ノイズを排除して時間を節約し、相関によって情報の価値を高め、大規模な自動化を実現します。検出された断片的な情報を、実際の攻撃の全体像を反映した統合プロセスへと変えることが可能です。

その結果はシンプルでありながら、非常に強力です。アラートは減り、調査は迅速化し、保護はさらに強固になります。

もはやアラートを追いかける必要はありません。アラートではなくインシデントを把握することから対応を始めましょう。
WatchGuard が受け取ったシグナルを明確な攻撃のストーリーへと変換し、エンドポイントセキュリティの効率性を高める方法について詳しく知るには、電子ブック「Operational Efficiency for Modern Endpoint Security」(最新のエンドポイントセキュリティにおける運用効率)」とホワイトペーパー「Operational Efficiency in Endpoint Security」(エンドポイントセキュリティにおける運用効率)をダウンロードしてください。

SSL証明書セキュリティ強化のため、アクセスポイントのファームウェア更新をお願いします。(2025/10/22 訂正版)