2024/10/24

競争力のあるソリューション提案が顧客維持の鍵

2024 年 10 月 24 日 Joseph Tavano 著

近年、中堅・中小企業は強固なサイバーセキュリティの重要性を認識しているものの、いまだにサイバーセキュリティを最大の課題と考えている企業が多数あります。そのため、多くが利用するのがマネージドサービスプロバイダ(MSP)です。MSP を選択する際には、保護だけでなく、IT チームがイノベーションとビジネスに価値をもたらすタスクに集中できるようになることが望まれています。インフラストラクチャやシステムの管理を資格のある専門家の手に委ねることは、安全な環境を保証するだけでなく、リソースを最適化し、IT コストを削減することで、予算不足による不測の事態を回避することにもつながります。

今年初めの分析会社の Canalys 社によるデータでは、パートナーの 34% が 2024 年までにサイバーセキュリティの収益が前年比で 20% 以上増加すると予想しており、3 分の 2 近くが 10% 以上の成長を見込んでいると示されています。このデータは、MSP にとってこのようなサービスの重要性が高まっていることを浮き彫りにしています。アナリストの Robin Ody 氏は、サイバーセキュリティはマネージドサービスの分野に革命をもたらしており、パートナーが提供できるサービスと顧客に提供するソリューションの複雑さの両方に影響を与えているとコメントしました。しかし、エンドツーエンドのサービスを提供できるパートナーは比較的少ないという点も同氏は強調しています。

MSP の弱点:提供できるサービスの制限

MSP との提携をやめることを決めた中堅・中小企業の 25% の理由が、自社のニーズに対して、MSP の提供できるサービス不十分だったためと推定されています。JumpCloud のデータによると、残りの 75% は高コスト、IT の内製化、営業チームやカスタマーサービスとの相性の悪さなどを理由にパートナーシップを解消しています。これは、変化する顧客の要件や需要に適応する最新のサービスを維持することの重要性を示しています。

提供できるサービスに限界がある場合に、 MSP は以下のような悪影響を受ける可能性があります:

  • 顧客の流出:
    提供するサービスが限定的だと、MSP は既存顧客や潜在顧客のニーズをすべて満たすことができず、ビジネスチャンスを失う可能性があります。これは顧客を維持する能力に影響を与えるだけでなく、新規市場に対する魅力も低下させるため、ますます要求が厳しくなる環境において、MSP の成長と競争力を制限することになります。
  • 競争力の欠如:
    提供するサービスを拡大していない MSP は、拡大する競合他社に遅れをとり、市場での地位を危うくするリスクがあります。いくつかの調査によると、MSP 市場における競争の激化は、セクターにおける主な懸念事項の 1 つです。MSP の存在意義を維持するためには、サービスを多様化し、革新的なソリューションを導入して差別化を図り、新規顧客を獲得し、長期的な成長を確保する必要があります。
  • 適応性の低下:
    多様なサービスを提供できないため、MSP の新しいトレンドやテクノロジへの適応能力が制限され、陳腐化が加速する可能性があります。最新の技術革新に後れを取らないことは、MSP が今日直面している主な課題の 1 つであり、これを怠ると市場でのプレゼンスが損なわれる可能性があります。
  • 少数のサービスへの依存:
    供給が限られているため、MSP は少数のサービスに大きく依存することになり、万が一そのサービスの需要が減少した場合に、リスクが高まります。このような多様性の欠如は、市場の変化や顧客ニーズの変動に対して事業が脆弱になり、長期的な安定性と成長を損なう可能性を持っています。
  • 収益の減少:
    サービスの提供幅が狭いことで、MSP はクロスセリングやアップセリングの機会をすべて活用できず、収益が減少する可能性があります。この制限により、各顧客の価値を最大化できず、収益性に直接影響します。

競争力のある最新のソリューションを提供するには

解決策はシンプルです。現在のサイバーセキュリティ情勢に沿った競争力のあるソリューションを提供し続けるには、先進的な検知・レスポンステクノロジを統合することが肝要です。WatchGuard ThreatSync+ NDR のようなソリューションをポートフォリオに追加することで、分散ネットワーク全体のリスクのあるアクティビティを完全に可視化し、保護されていないデバイスや悪意のあるデバイス、IoT デバイスへの脅威を迅速に特定することができます。

さらに、自動化された継続的なモニタリングにより、脅威をリアルタイムで検知・阻止し、サイバー攻撃の滞留時間を大幅に短縮することができます。また、拡張性と自動化されたコンプライアンスプロセスにより、クライアントの進化するニーズや市場の需要に迅速に対応することができます。これにより、最新のセキュリティ課題に取り組み、業務効率を向上させ、コストを削減することが可能です。最終的には、これらの機能は既存顧客の維持に役立つだけでなく、新規顧客にとってもより魅力的なものとなり、ますます要求が厳しくなる環境において企業の成長と競争力を確保することができます。