2020/03/31

Women for Security:イタリアのサイバーセキュリティ分野で働く女性に向けた、新しいコミュニティ

2020 年 3 月 31 日 編集部記事

この記事はウォッチガードイタリアのデジタル PR を担当しており、Women for Security のメンバーである Samanta Fumagalli が執筆しています。

今私たちが経験している新型コロナウイルスの緊急事態のような困難な時には、たとえ遠くからでも、慰めやコミュニティが必ず必要となります。女性だけの新しいサイバーコミュニティである Women For Security は、女性としてのスキルを活かし、公式の研究を共有しつつ、非公式な場での対話も促進するという目的のもとで生まれました。男性が圧倒的に多いサイバーセキュリティ分野において女性の声を元にした視点を増やすことで、さまざまなサイバーセキュリティコミュニティに、付加価値をもたらしたいと考えています。

Women for Security は、CIO(最高情報責任者)、CISO(情報セキュリティ管理最高責任者)、マーケティング担当、営業職、技術的な職業従事者から、セキュリティ業界のコミュニケーションやイベントを扱う人まで、幅広い役割を持つイタリアのサイバーセキュリティ業界の女性を集めています。Women for Security は、2020 年に活動 20 周年を迎える Clusit というイタリアの IT セキュリティ組織に支援されています。

この新たなイニシアチブは、情報セキュリティと IT システムに関心のあるすべての人々のための、イタリアで最も重要なイベントである「Security Summit」の先頭に立ってきた、Astrea 社の CEO であり Clusit のコミュニケーション責任者でもある Cinzia Ercolano 氏が率先して行っているものです。

Cinzia 氏のほか Women for Security の理事会メンバーには、Cristina Gaia 氏(CyberArk 社の地域マーケティングマネージャー)と Carmen Palumbo 氏(F-Secure Corporation 社のイタリアのカントリーセールスマネージャー)が含まれています。

Women for Security の活動は、すでにここ数ヶ月にわたって行われています。公式の開始は 3 月開催の Security Summit 内で宣言される予定でしたが、新型コロナウイルスの影響によりこの重要なイベントは 11 月に延期されることになりました。しかしそれによって参加した女性たちの熱が冷めたということではありません。これから数週間にわたって、オンラインアポイントメントのスケジュールとして、外部のスピーカーを招いたり、コミュニティ内の女性を招いたりした充実したコース内容が予定されており、コミュニティ全体の成長のためにそれぞれの経験が共有されます。トピックは、オンラインでの学校生徒間のいじめや、この分野で必要なデジタルスキルの構築、サイバー社会における女性の役割など多岐にわたっており、そのほかにもコミュニティのなかで積極的に議論されている議題が俎上に載せられます。

Cinzia Ercolano 氏は以下のように述べています。

このコミュニティの目標は、力を合わせて成長すること、Women for Security に参加することを楽しめるすべての女性を巻き込み、付加価値をもたらすことです。

サイバーセキュリティ業界は、いまだに平均以上のジェンダー格差があります。Global Information Security Workforce Study という研究によれば、女性はこの業界における世界の労働力の 20% しか占めていません。一般的に言っても、STEM (科学・技術・工学・数学)教育の分野において女性の存在感は依然として薄いままです。イタリアの大学の中でこれらの学部に在籍する女性の数は全体の 15% に留まっています。女性の応募数が十分でないことも、多くの CISO が語るところです。サイバーセキュリティにおけるジェンダー格差に対処するには、女性にこのようなキャリアパスを選択するよう促す必要があります。Women for Security は、このキャリアが大きな満足感を持って取り組めるものであることを、若い人たちに示したいと思っています。Frost & Sullivan 社は、2022 年までに 180 万人の IT セキュリティ専門家が不足すると今年初旬に予測しています。女性もその役割を担えますし、担うべきなのです。

Women for Security に連絡をとりたい場合は、info@astrea.pro までメールをお送りください。